Art Collaboration Kyoto
ACKは「現代アートとコラボレーション」をテーマに京都で開催するアートフェアです。
今回、水戸忠交易とロンドンAnnely Juda Fine Artのコラボレーションで、樂直入、カジミール・マレーヴィチの作品が展示されます。
会期:2024年 11月1日(金)〜 3日(日)
会場:国立京都国際会館 (ICC Kyoto)
Gallery Collaborations : Host : 水戸忠交易 - Guest : Annely Juda Fine Art | |
Talks (トークイベント) : | 11月1日 14:30 - 16:00 継承と変化の美学 つなぐこと/越えること 登壇者:樂直入 | モデレーター:山下有佳子 |
Ticket購入方法、トークイベントなどの詳細情報は下記ホームページよりご確認下さい。
公式HP: https://a-c-k.jp/
Gallery Collaborations : https://a-c-k.jp/exhibitors/mitochu-koeki-annely-juda-fine-art/
Talks: https://a-c-k.jp/talks/the-beauty-of-legacy-and-change/
樂直入展 創造の美
2024年10月5日(土)〜 2025年2月24日(月)
桃山時代に初代長次郎から始まった樂焼は、約450年にわたりその伝統を継承してきました。樂直入は十五代目の吉左衞門で、2019年に代を譲り直入と名を改めてからも、長次郎が発表した「今焼茶碗」と呼ばれた前衛的な茶碗と向き合い、自らの創造性を追求し革新的な作品を発表し続けています。
直入は1200度ほどの高温に達する黒樂の窯で、黒樂より高い温度で焼き上げる焼成法「焼貫」の技法を工夫して茶碗の作陶に用います。大胆な箆削りが特徴的な焼貫茶碗など、直入ならではの前衛的な作風を築きあげています。
一括りに焼貫茶碗といってもその外見や質感は様々で、使用している土や釉薬も違えば、土肌や箆削りの度合いなども違います。また2014年頃までの作品には多彩な釉薬を使用していましたが、近年その色合いは抑えられてモノトーン調の表現に変化しています。本展では焼貫技法を駆使して造られた茶碗に焦点を当て、2000年以降から現在に至るまでに制作された焼貫茶碗を展観します。多種多様な表情を見せる直入作品の変遷と、造形の幅広さをご覧ください。
Raku Kichizaemon XV Jikinyu
Homage to Alban Berg and Toru Takemitsu
2024年5月16日(木) 〜 7月6日(土) <終了しました>
英国・ロンドンAnnely Juda Fine Art にて
ロンドンでの個展 音楽とのコラボレーションです。
20世紀代初頭に活躍した前衛作曲家Alban Berg、
20紀後半に活躍した武満徹
彼らの現代音楽に影響を受け制作されたものです。
武満はWhite Rock、BergはBlack Rockと呼ばれる茶碗で表現、
表現・・・、それはもはや茶碗ではないかもしれません。
茶碗であって茶碗でなく、彫刻であって彫刻でなく、
アートであってアートでない、工芸であって工芸でない・・・?
▶展覧会図録(PDF)はこちら
▶展覧会風景(動画)はこちら
▶ルパート・フォークナー氏(ビクトリア&アルバート博物館・名誉研究フェロー)との対談(動画)はこちら
石をやく 土をやく
樂雅臣 樂直入
2024年1月2日(火)~1月29日(月) <終了しました>
「石が土となり、また土は石となる」のは地質学的時間、つまり循環する宇宙時間のなかで起きている。この石と土との間で、人類はやくという行為によって器を制作してきた。 京都の地において、初代長次郎(1589年没)を祖とする樂家に、茶碗という究極の造形の存在に対して、石から、土からそれぞれのアプローチを行っている2人の芸術家がいる。
樂直入(1949- )は石と土との関係性のなかで、様々な挑戦を行ってきている。2019年に15代樂吉左衞門から樂直入へと改名した後は、京都市の最北端、山間の小村に住まいし、制作に没頭している。2022年には「White rock」と仮称される茶碗の展覧会をロンドンとドーハで発表した。始め仮称であった「白い巌石みたいな茶碗」即ち「White rock」の名称は、今では海外でも広く認知されている。「White rock」があれば当然「Black rock」もある。本展ではその両方が出品される。
樂直入の次男である樂雅臣(1983- )は石の彫刻家として知られているが、2023年には長年構想してきた「石器」シリーズを発表した。溶結凝灰岩から造形を彫り、さらに焼成することにより、溶融と非溶融の状態となり、不動であるはずの存在が重力によってわずかに動き表情を変える。火にさらされた彫刻作品。そこには、石と土との関係性において、雅臣がかつて発表した「輪廻」、「Stone box」シリーズと同様に、輪廻というテーマがある。その作品を「まるで地底から湧き起こり、太古からそこに存在したかのような佇まい」と直入は評している。
本展では樂雅臣の新作「石器」シリーズの彫刻作品と樂直入の「Black rock」、「White rock」の茶碗、茶入「路傍の石」を展観する。
樂 雅臣 |
1983年、樂家15代直入の次男として生まれる。2008年東京造形大学院美術研究領域造形研究科修了。石を彫刻することで人工物として支配する事なく、自然をいかし、造形と共存した作品を表現する。これを「石の中に表現を、表現と共に自然を」という自身の言葉に込め制作する。
主な個展に美術館「えき」KYOTO、石川県立美術館での「彫刻家樂雅臣展」(2017)、京都の賀茂別雷神社「樂雅臣個展」(2015)・「石器石から器を」(2023)など。ヴェネチア・ビエンナーレにあわせ開催されるPalazzo Fortunyでの特別展「PROPORTIO」(2015)・「INTUITION」(2017)にノミネートされ出品。海外でも広く活躍する。2018年京都市芸術新人賞受賞。
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■美術館「えき」KYOTO:
公式HP:https://kyoto.wjr-isetan.co.jp/museum/
公式Twitter:@ekimuseum
※最新情報は上記HPにてご確認ください
■お問合せ: ジェイアール京都伊勢丹 TEL:075-352-1111(大代表)
Kasimir Malevich | Raku Kichizaemon XV
2022年5月12日(木)〜7月9日(土) <終了しました>
英国・ロンドンAnnely Juda Fine Artにおきまして、この度カシミール・マレーヴィチ(1879-1935)のドローイング20点と十五代樂吉左衞門・直入(1949年生)の茶碗20点(近年の「ホワイトロック」シリーズより)の展覧会を開催いたします。また、本展では初代長次郎(1589年没)が1580年代初頭に制作した黒樂茶碗の名品も1点併せ展示いたします。
本展は、2021年9月から2022年1月まで佐川美術館・樂吉左衞門館にて開催された「十五代樂吉左衞門・直入×マレーヴィチ」展に続くもので、樂直入の作品は英国で初公開となります。
樂直入はマレーヴィチの作品からの影響について次のように書いています。
「***私とマレーヴィッチとの出会いは、2015年に行われた、ロシア、サンクトペテルブルク・エルミタージュ美術館、およびモスクワ・プーシキン美術館で行われたRaku: The Cosmos In a Tea Bowl展の時である。同展は初代長次郎から16代吉左衞門の樂家各歴代170点あまりを網羅する大規模な展覧会であった。その時、ロシアで私がどうしても見たいと欲するものはただ一つ、Kazimir Malevichの1913年制作「黒の正方形」(トレチャコフ美術館蔵)であった。この黒く一応に塗られた正方形は、思想として私自身の中に根を下ろしてきた***」
□展示風景(動画)
https://vimeo.com/709145593
□展覧会図録(PDF)
https://www.annelyjudafineart.co.uk/usr/library/documents/main/raku-cat.pdf
□ビクトリア&アルバート博物館・名誉研究フェロー、ルパート・フォークナー氏との対談(動画)
https://vimeo.com/714436624